「友引町のシンデレラ」作:PKOさん,挿し絵:みいさん、kounoさん
「ダーリンのぶわっか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
ドバババババババババ!!
「のわ〜〜〜〜!!」
・・・よしそれでは本編開始・・・の前にイントロよかちょっと前を
「ダーリン!どこいくっちゃ!?」
「ん?ああ圭とな、ちょっと約束があって・・」
「じゃあなんでそんなにめかしこんでるっちゃ?」
「そ、それは・・・」
「ほんとはガールハントじゃないのけ?」
「違うぞ!圭とも一緒だ!ってあ・・・」
「もう・・・うちはダーリンだけをみてるのに・・・ダーリンの・・(以下イントロへ)」
失礼しました、それでは本編でどうぞ
「ほんとダーリンの浮気癖にはほとほと参るっちゃ!」
ここはランの家、あの電撃リンチの後に逃げたあたるを追いかけてたラムは偶然
ランと出会いお茶でも・・と言うことになったのだった
「ほんとダーリンってひどいわね〜」
ランもよくこうやって愚痴につきあわせられるので
いつもどうり適当に相づちを打つ
「昔ね、うちがちょっと髪の色変えて
角を隠したくらいででれでれして一生添い遂げます!
とかいって・・・もうダーリンうちの事嫌いなのかな・・・」
「そ、そんなことないわよ〜
ダーリンはきっとラムちゃんの事好きなはずよっ」
(こいつら二人が別れたらラムはレイさんとよりを戻すかもしれんやんけ!)
心の中ではそんな事を考えつつフォローするラン
「うち魅力ないのかな〜・・」
「そんな事ないわよ〜。ラムちゃんかわいいんだからっ。
ちょっとイメージ変えてみたりしたら?」
と言いつつクローゼットから服を出して見せてみる
「ほら〜、この水色のワンピースなんてどう?」
「あ、それかわいいっちゃね!ちょっとランちゃん着てみてもいい?」
「いいわよ〜、それなら髪だって変えてみないとね・・・色を変えてみたら?黒とか。」
「う〜ん・・・それは前にやったっちゃ・・」
「じゃあ金色は?きっと似合うわよ〜♪」
と言うやいなや染めてみる
「ちょっとランちゃん!何するっちゃ!」
「大丈夫よ〜、数時間たったらもとに戻るから♪せっかくだから角も隠したほうがいいわね・・」
といい今度は角が柔らかくなる薬を塗ってみたりする
「これは興奮しても戻らないから♪けど効果は髪と同じくらいの時間よ。それをすぎるともとに戻っちゃうの、あとねこのリボンなんてどう?」
こうしてめかし込んで見違えたラム
「ちょっと・・鏡を見てもいいっちゃ?」
「いいわよ〜、ほらあ♪」
「これが・・・うち・・?」
「これだと町で十人中十人が振り返るわよ〜、ちょっと外へ出てみましょうよ♪」
「うんっ」
一方こちらは街へ出てガールハントをしているあたると圭
「あ〜、あちい・・全然成果なしだなあたる〜・・」
汗だくで体から湯気が出そうな雰囲気で圭がうめく
「ああ・・しかし挫けるな!この俺たちのガールハントの腕をもってすれば!てな訳で!そっこの彼女〜」
「ねえちゃん茶あでもしばかへん〜」
とりあえず手当たり次第に声をかけてみる
「今、急いでますので」
「十年早いのよ!」
・・・結果は思わしくないようだ
「どう?ラムちゃん。みんなラムちゃんの事見てるわよ〜♪」
お世辞ではなく周りの視線はみんなラムに注がれていた
「ダーリンこれみてうちだとわかるかな・・」
そこへ・・・
「あたる〜・・俺もう駄目かも・・・ん?あれは・・ランちゃ〜ん♪」
「おお本当だ!地獄に仏とはまさにこのこと!」
あたると圭はランに声をかけた
「あら〜ダーリン、圭くんも一緒なの?」
「奇遇だねえ〜、これも運命のお召しぼしさ〜」
やたら歯が浮くようなせりふで口説きだす圭
「けどその子は誰?」
どうやら圭はラムだと気付かないようだ
「ランちゃんの友達?住所と電話番号教えてよっ」
今度は知ってか知らずかいきなりあたるはラムに口説きだした!
(ダーリン気付いてないっちゃっ・・・)
ラムのこめかみに青筋が・・・電撃をかまそうとしたその時!
「あのね、その子はね、名前は言えないけどある星のお姫様なの〜」
(ら、ランちゃん何言い出すっちゃっ!)
小声でひそひそ話す二人
(いいやんけっ、ダーリンとデートしてきいや)
(なんで!?)
(ラムちゃん一回しかまともにデートしてないんでしょ?)
(そりゃそうだけど・・)
(な!かたっぽはわしがなんとかするから!)
すでにかたっぽ扱いされている圭
(けどダーリンうちの事気付いてないみたいだし・・)
(細かい事は気にしないで!ダーリンとデート出来ることにかわりないやんけっ)
(わかったっちゃ・・)
「あのね、この子ね、今日で星に帰っちゃうのよ〜。ダーリンが案内してくれないかしら♪」
「俺が?」
急な展開にとまどうあたる
「この子もダーリンが気に入ったみたいだし♪」
言われてみると確かにあたるを見る目が何か熱を帯びているようにも感じられる・・
「俺も一緒に・・」
「圭くんはわたしとデートしましょうよ♪」
「まじすか!?地の果てまでついていきます!」
「おい圭・・・」
「すまんな、男には友情より大切なものが時にはあるということなのだよ」
やたら爽やかな笑顔で力説する圭
「それじゃ圭くんいきましょ♪ダーリンがんばってね〜・・・(ラムの肩をたたき小声で)うまくやるのよ!」
そういって二人は街の雑踏に消えていった
「ああ・・・」
残されて気まずい二人
「あの〜・・」
ラムがおどおどと話かける
「な、なに!?」
何故か赤くなるあたる
「私たちもどこかにいきませんか?」
「う、うん・・」
とりあえず当てもなく歩き出す二人
「手・・つないでもいいですか・・?」
「よ、喜んで!」
手をつないで歩き出す・・・
とりあえず二人は広場まできた
「こ、ここからどうしようか?」
「うち・・じゃなくて・・あたしアイスが食べたいな・」
「そうなの!?すぐ買ってくるよ!」
広場の噴水の縁でアイスを食べる二人、ラムは小さく呟いた
「幸せ・・・」
一度でいいからこんな事をしてみたかった、けどあたるがデートしているのはラムではなく別の女なのだ・・・
その想いはそれから二人で楽しくお喋りしてる時も、たこ焼きにタバスコを振りかけてあたるが驚いていた時も
さらに腕を組んで歩いていた時もずっと離れなかった。そして夕方になり二人は河原にやってきた・・・
「もうすぐお別れですね・・・」
「うん・・最後になんか聞きたいこととかある?」
(言ってみるっちゃ・・・)
「諸星さんって好きな人はいるんですか?」
どうせここで話しているのはラムではない、別人なのだ。どうせはぐらかえされると思いながらラムは聞いてみた
「いるよ」
(えっ!?)
「ど、どんな子なんですか!?」
「な、なんでそんなに驚いてるの?俺だって好きな子ぐらいいるさ・・けどさ・・言葉ではっきりいわなきゃいかんのかなー・・あいつ」
(うちが好きなんじゃないの!?)
なんだかラムはとても切なくなってきた
「あいつさ、ほんっとその辺ににぶいよなー」
そんなラムの気持ちも知らずか話し続けるあたる
「もういいです・・・さようなら・・」
もうこれ以上聞くのはつらい、ラムはそう思い立ち上がった・・
「え?ちょっとまってよ!」
思わず手を掴むあたる
「離して!」
「なんでいきなり!」
「あなたにうちの気持ちはわからないっちゃ!」
もとの言葉使いに戻っていることも気付かなままラムは手をふりはらって走り出した
「ちょっと話を!・・・」
もう一度掴もうとするあたるの手はラムの髪をかすりその手にはリボンだけが残されていた・・
「ダーリンの・・ダーリンのバカ・・」
宇宙船に帰ってからラムはずっと泣いていた。あたるには自分以外に好きな人がいたのだ、そう思うと涙が止まらなかった
「もうダーリンの家には帰れないっちゃ・・」
そして・・・
「ラムちゃ〜ん」
あたるのいえからテンが帰ってきた
「ラムちゃ〜ん、どないしたん〜?・・泣いてるん!?またあのアホがひどいことしたんか!?」
「ちがうっちゃテンちゃん、ダーリンは関係ないっちゃ・・」
あんな事を聞いた自分が悪いのだ。そう思いラムは言った
「ふーん・・あ、これあのアホからラムちゃんへって、なんや忘れもんやゆうてたで」
テンが差し出した手にはあのリボンがあった・・・
「・・・・・!!!」
(ダーリン!)
またラムの目から涙があふれた。けどそれは違う涙・・・
「ど、どないしたんラムちゃん!?どっか痛いんか!?」
「な、なんでもないっちゃ。それで何かほかに言ってなかった?」
「そういえばなんや話があるから来いとかいうとったなー、ほんまずうずうしいやっちゃで」
「ダーリン!!」
それを聞いた途端ラムは飛び出した!
「わ!ら、ラムちゃんどないしたんな〜・・」
もう深夜0時も大分すぎた夜、あたるはずっと空を見上げながら待っていた
(あんなちゃちな変装で気付かないわけあるかっ)
「本当に言葉でいわなくちゃわからんのかあいつは・・・」
そんな事を呟きつつじっと空をみつめるあたるの目に空から人影が・・・
Fin
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