「永遠の約束」作:TAITANさん


あの鬼ごっこから、3年の月日が流れた。
そして今、俺は教会の新郎の待機部屋にいる。
そう、俺とラムは、結婚することになったのだ。
友引高校を卒業しても、俺とラムは、いつもの同居生活を行っていた。
しかし、俺は、偽りみたいな夫婦生活に嫌気が差していた。
そして、1週間前、俺は決意した。
その夜、
「ラム。」
「何だっちゃ?」
「お前・・・、幸せか?」
「何いってるちゃ、ダーリン。うち、幸せだっちゃ!」
しかし、俺は幸せでは無かった。
自分の心を偽るのが、とても嫌だった。
「俺は、幸せじゃない。」
「!! な、何でだっちゃ!?」
「こんな夫婦生活が嫌なんだよ!」
その言葉を聞き、ラムの顔は、悲しい表情に変わる。
「ダーリン、うちの事・・・、嫌いだっちゃ・・・?」
ラムの瞳から、涙が零れる。
「な、泣くな!俺が言いたいのは、こんな夫婦生活ゴッコが嫌だっていっているんだ!!」
「だから、ウチと住むのが嫌だって言うっちゃ?」
その言葉を聞いて、なんだかむかつき、俺は本心を言った。
「だから!!俺はラムと、夫婦生活ゴッコじゃなく、ほ、本当の夫婦生活を、送りたいんだ。」
「えっ?」
「だから!俺は、お前と本当の夫婦生活を送りたいんだ・・・。」
「ダーリン・・・・。」
「ラム、俺と、け、結婚してくれないか・・・・。」
「・・・・・・もちろんだっちゃ。」
「ラム・・・。」      「ダーリン・・・。」
その夜、俺とラムは、甘い夜を過ごした。
 
そして今、俺は、誓いの儀式の時間を部屋で待っていた。
「思えば、いろいろなことがあったな・・・・。」
ラムと始めて出会ったあの時、俺の人生は変わったと思う。
地球を救う使命ではなく、ラムの身体を目的に、地球をかけた鬼ごっこを引き受けたと思う。
その鬼ごっこの最終日、俺はラムの角を握り、世界の英雄となったが
「結婚じゃ!!」と言ってしまったため、ラムは、俺の家に住むこととなった。
最初、俺は、ラムを邪魔な存在でしか思ってなかった。
しかし、ラムがいなくなった時、俺はとても悲しかったし
ラムとデートした時も、ラムの美人さにおどろいたりしたし、ラムが牛のような角になった時も
俺は、ラムの牛小屋を造ったりした。(結局、骨折り損のくたびれもうけだったが)
未来を創っている運命製造管理局で、俺とラムが結婚する未来を見た時、俺は、内心ホッとした。
そして、あの鬼ごっこ。最後にラムと抱き合った時、これで、またラムと一緒にいられると思い、涙を流してしまった。
それから1年ぐらい経ち、奇跡的に、俺は高校を卒業することができた。
しかし、高校を卒業しても、いつもと変わらない日々。
学校が無いだけで、俺は毎日、ガールハントにあけくれ、ラムは怒って、電撃をあびせる。その繰り返し。
「それも、今日で終わりか・・・・。」
その時、ドアが開く音がした。俺は、ドアの方を振り向いた。
「ラム。」
そこには、純白のウエディングドレスを着たラムがいた。
「ダーリン、似合ってるっちゃ?」
「あ、あぁ・・・。」
その姿を見て、俺は心から実感できた。
(あぁ、俺とラムは結婚するんだな〜。)
「ダーリン、もうそろそろ時間だっちゃ。」
「そうだな。行くとするか。」
俺とラムは、誓いの場へと向かった。
 
教会の席には、いままで出会った、久しい人たちの姿があった。
面堂、メガネ、チビ、カクガリ、パーマ、校長、温泉、こたつネコ、錯乱坊
因幡、しのぶ、サクラさん、つばめ、クラマ姫、弁天ちゃん、おユキさん、ランちゃんにレイ、竜之介とその父、渚。
そして、ジャリテン、テンの母、ラムの父、母、俺の父さん、母さん。
皆に見守られる中、式は始まった。
 
「諸星あたる、汝は、ラムを永遠の妻として、愛することを誓うか?」
「誓います。」
「ではラム、汝は、諸星あたるを永遠の夫として、愛することを誓うか?」
「誓うっ・・・・・、誓います。」
「では、指輪の交換を。」
俺はラムの薬指に、指輪をつける。
「では、誓いの口付けを。」
俺は、ラムに口付けを交わす前に、小声で言った。
「ラム、俺は今まで通り、世界中の美女を愛するつもりだ。」
「・・・・・・・。」
「でも、一番愛するのはお前だけだから・・・・。」
「ダーリン・・・・。」
「・・・・・お前が好きだ。」
「ウチも、ダーリンのこと、好きだっちゃ。」
そして、俺とラムは、誓いの口付けを交わした。
 
教会の外に出、俺とラムは、皆から、手厚い歓迎を受けた。
「本当に後悔しないんですかーーーー!?(面堂)」
「今ならまだ間に合うぞーーーー!!(カクガリ)」
「諸星のアホーーーー!!(チビ)」
「ラムさーん、早まっちゃいけませーーーーん!!(メガネ)」
「ラムちゃん、お幸せに!(しのぶ)」
「ラムーーー、ずーーーーっと、ダーリンと過ごすんやでーーーー!!(ラン)」
「不吉なことがまた起こるかもしれないが、幸せにな。(錯乱坊)」
ラムは俺と腕を組む。
「アホ、べたべたくっつくな。////」
「なに恥ずかしがってるっちゃ、ダーリン。」
恥ずかしさが、自分自身でも感じられる。
だけど、俺はとても幸せだ。
愛する人と、永遠の約束を交わし、ずっと、一緒に過ごせるのだから・・・。


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