「あの日あの時あの相手」 作:諸星君です!さん、挿絵:kyonさん



 
○友引高校・あたるのクラス
温泉「Why do you stay after sky did you say  cousity?・・・」
  英語の授業をしている温泉。
あたる「おい、メガネそのウィンナーと俺の卵焼きを交換しないか?」
  あたる弁当を食いながら、弁当を食ってるメガネに尋ねる。
メガネ「無理だ!・・・確かに卵焼きは、弁当のおかずの中でかなりの高い位にくる物だ!
 特に“ダシ巻き”となると、唐揚げやチキンバーといった肉類までとはいかんが
 充分、ご飯を食うためのよき戦力となる。当然ウィンナーと交換してもよいのだが
 なんだ?その卵焼きは!?  形は崩れ、表面は焦げ付いている。
 もはや、卵焼きの威厳は微塵も感じられん!いや!卵焼きと呼ぶにもあつかましい
 代物だ!!それと、ウィンナーを交換?何を傍若無人なことをぬかしとるか!!」
あたる「あ〜、悪かったねっ!」
  怒りながら、弁当を口にかけこむあたる。
チビ「メガネって、意外に食べ物にもこだわるね?」
メガネ「当然だ!ほのかな春の日差しので、虫や鳥のさえずりを聞きながら
 少しでんぷん質が劣化し、だまになりかけているご飯と、朝シャキシャキだったが
 その他のおかずのあら熱により、しなってしまったレタスと、羊の腸の皮の中に
 これほどまでかと言わんばかりに豚肉をつめ、パキッと音がするウィンナー
 彩り鮮やかなプチトマト、前日の晩お残りの野菜炒め、そして今日
 最大のメインである、市販のチキンナゲット、この極ありふれた弁当を
 勉強で疲れた体を癒すため、昼間で禁じられている弁当を昼前に広げ、箸をつつく
 そして昼下がりには、弁当だけで満たされなかった体を満たすがごとく
 学校を飛び出し、街へ繰出すのだ!そして放課後に若さゆえに襲い掛かっかてくる
 空腹感を満たすため、少ない小遣いで牛丼を食い漁るのだ!これもまた青春なのだ!
 汗をかき泥まみれになるだけが青春じゃな〜〜〜〜〜〜〜い!
 ・・・だが忘れてもらっては困る、俺の青春はラムさん一筋であることを
 ラムさんと会ってから2年、一日たりともラムさんの事を考えなかった日はない
 だが俺もラムさんがあたるに惚れている以上、無理矢理にラムさんを俺のものにする気は
 毛頭にない!だが、しかし。しかしだな〜、俺も男、惚れている以上、一度だけでいいから
 ラムさんをこの腕で、力いっぱい、愛いっぱい、抱きしめたいのだ〜〜〜〜!
 そもそも、アホのあたるにラムさんが惚れてること自体が不公平なのだ!
 あんなアホ面で、顔だけならまだしも本当にアホで、女ったらしで、それでいて嫉妬っぽく
 無節操で、自己中心的で、欲深くて、奇妙奇天烈、強いて言えば足が速くて
 身のこなしが素早いだけの、役立たず男なのに・・・なのに、なぜ頭脳明晰、博識端麗、
 先史繊細のこの俺が・・・この俺がぬぬぬぬぁ〜〜〜〜ぜ!!なぜ故に ザ アフェスト(the ahoest)
  に負けにゃいかんのだ〜〜〜!!おぉ全知全能の大いなる神よ!なぜですか〜〜〜!?
 なぜ人間は平等に生きることが出来ないのですか!?おぉ神よ!!」
面堂「同じことを何度も何度も叫びよって、恥を知れ恥を」
  冷静にメガネに突っ込みを入れる面堂。しかし、しばらく間を置いて。
面堂「しかし、不公平といえば不公平、最初の鬼ごっこで、もし僕が対戦相手で
 僕が結婚を最初に申し込んでいれば・・・ぬふふふふふ」
  いやらしい笑いを浮かべる面堂。
あたる「言っとくけどな〜俺はラムに結婚を申し込んだんじゃ・・・」
  あたるを斬りかかろうとする面堂、慌てて真剣白羽取をするあたる。
あたる「いきなり何すんじゃい!」
面堂「何だか知らんが、そう考えると無性に腹が立ってきた!この怒り貴様にぶつけんでどうする!?」
あたる「そんなこと、俺が知るかっ!!」
  その他の男子生徒たちも腹を立て始める。
男子生徒「あ〜た〜る〜」
あたる「たは〜〜!なっなんじゃい、その目つきは!みっみんな正気か?」
男子生徒「正気さ・・・あたる・・・・・・覚悟〜〜〜〜!!」
  一斉にあたるを殴りかかろうとする男子生徒たち、あたるは慌ててラムの後ろに逃げる。
あたる「ラム〜助けて〜」
面堂「貴様!女の後ろに逃げるなんて・・・それでも男かっ!!」
あたる「やかましい!男1人に17人で殴りかかろうとしてる奴らに言われたくはない!!」
メガネ「こんな時だけ筋の通ったこと言いやがって!」
チビ「普段はまかり間違ったこと言うくせに」
男子生徒「そ〜だ、そ〜だ!」
パーマ「ラムちゃん、そこをどいてくれよ、俺らはラムちゃんの幸せのために
 悪を退治しようとしてるんだよ」
面堂「そうですラムさん、これはラムさんの幸せを賭けた聖戦なんです」
あたる「なにを言うか、“幸せ、不幸せ”なんてもんは他人がとやかく言うもんじゃない
 自分自身が決めることなんだよ!お前らにラムが不幸だなんて決め付ける権利はない!」
メガネ「くぅぅぅぅ・・・またしても筋の通ったこと言いやがって!」
カクガリ「そうだ!あたるはアホな事ばっかり言ってればいいんだよ!」
  そう言って、あたるに総攻撃をかけようとする男子生徒。
ラム「うちのダーリンになにするっちゃ〜〜〜〜〜!!」
  激しい稲妻をほとばしらせるラム、電撃を喰らい黒焦げになる男子生徒。
  メガネ、震えながらも立ち上がり。
メガネ「ラムさん・・・どっどうして?そのアホの一体どこが・・・?」
  再び、力なく床に倒れるメガネ。思わずため息をつくあたる。
あたる「大体、メガネらはラム、ラム、ラムうるさいんだよな」
あたる心情「でも本当に最初の鬼ごっこで俺とラムが戦っていなかったら俺たちは
 どうなっていたんだろう?今まで考えたこともなかったな〜、多分俺はしのぶと付き合ったままで
 ラムにモーションかけてたんだろな〜。・・・ん〜俺って意外に女に不自由しない人生かもニャハ」
  ニヤけるあたる。それを見るラム不思議そうな顔をする。
ラム「なにニヤけてるっちゃ?」
  あたる真剣な顔をする。
あたる「いや、ちょいと自分の人生を振り返ってただけさ、気にしないでくれ」
  チェリーが急にあたるの目の前に現れる。
チェリー「その年で人生を振り返ってどうするのじゃ?」
  あたる、チェリーをボコボコにする。チェリー、床にピクピクして倒れいる。
あたる心情「――でも、やっぱり最初の鬼ごっこ、ラムの対戦相手が俺でよかった」
  少しホッとするあたる。そしてラムを見る。
あたる「ラム!」
ラム「なんだっちゃ?
あたる「・・・帰ろ」
ラム「?・・・だっちゃ」
  あたるラムの手を握る、そのまま教室を出ようとする。
温泉「こら!」
  急に叫びだす温泉。黒板の方を向くあたる。
あたる「なんじゃい!?」
  怒りで震えている温泉。
温泉「今は授業中だろが!!!!」
  あたるしばらく考え込んで温泉を木槌で気絶させる。
あたる「じゃ〜帰ろうか?」
ラム「だっちゃ・・・でもこれでいいのけ?」
あたる「いいの、いいの」
ラム「変なダーリン」
  くすっと笑うラム。
 
(挿絵:kyonさん)
○同・校門
  手をつないで下校するあたるとラム。
メガネの声「結局俺たちゃ、なんだったんだ?」
チビの声「さぁ?二人の絆を強めただけじゃないの?」
パーマの声「なんにしろ引き立て役の脇役に過ぎなかったってことだろ?」
面堂の声「むなしい役回りだな」
カクガリの声「チェリーと温泉よりはましかな?」
メガネの声「そうだな、ただ殴られるために出てきたようなもんだからな」
 




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