「また遊ぶ日まで」作:ヨッシーさん


「テンちゃん今日は大人しく家でお留守番するっちゃよ!」

「え〜っ ラムちゃんヒドイやないか〜アホのあたると二人でデートなんて・・・。」

「夫婦だからしょうがないっちゃ♪ ねっ ダーリンv」

「ラム・・・何 ごちゃごちゃ言ってるんだ、おいてくぞ。」

「あんv ダーリン 待って♪」

「ふんっ こーなったらガールハントしてやるっ!」

「ダメだっちゃ ダーリン!今日はうちとデートだっちゃよ?ガールハントは無しだっちゃ!!」

「ふーん♪じゃ〜違う日でもいいや〜 ラム〜行くぞ〜っ」

「ダーリン・・・今日だけってのも嫌だっちゃ」

「ちぇーっ じゃ行こう」

「だっちゃ♪」

がちゃっ・・・バタン!

「けっ なんじゃ なんじゃ、オレ1人だけ留守番かいっ!」

ふわっ・・・

「ん?なんじゃ・・・あれ・・・」

「こんにちは テンちゃん♪」

「こっ・・・こっ、小鳥ちゃんやないかーっ?! 会いにきてくれたのっ♪」

「ふふっ♪ 約束だったから・・・この前は約束破ってゴメンね☆ だから〜っ 今日一緒に遊ぼっ♪」

「え・・・ええのか?ほんまに?」

「うん。」

「わ〜い!」

「う〜〜ん・・・何して遊ぶ?」

「そやな〜っ! う〜ん・・・う〜ん・・・・・・・。」

「じゃ〜前からの約束だった、かくれんぼ にしよ♪」

「うん それがええわ!」

「じゃあ じゃんけんで鬼決めよう♪」

「うん。」

さいしょは ぐーっ じゃんけんぽんっ!

テンはパーを出し、小鳥はチョキを出した。

「テンちゃんが鬼〜っ あはは♪」

「ちぇーっ どうせオレは鬼や! ま、オレ大人やし どっちでもええわ。」

「じゃ〜 あたしは隠れるね。」

「うん じゃ〜 10数えるで。」

「きゃーー♪」

「い〜ち・・・に〜〜ぃ・・・さぁ〜ん・・・」

「あ・・・っ」 (テンちゃん・・・)

「し〜ぃ・・・ご〜ぉ・・・ろ〜〜〜〜く・・・」

「うぅ・・・・。」 (ゴメンね・・・)

「し〜ち は〜ち く〜〜〜ぅ 10!!」

(今回も約束果せなかったよ・・・さよなら・・・さよなら・・・)

「もういいかーーーいっ?!」

じたばた じたばた・・・

「ここかな?ここかな・・・?」


数時間経過・・・

「あれ・・・?なんで小鳥ちゃんいないんやろ・・・」

もしかしたらもう帰っちゃったんかな・・・。 また遊ぶ時間無くなっちゃったんかな。

「小鳥ちゃん・・・また遊んでくれへんかったな・・・」

テンの頬には涙が一筋・・・

「でもまた帰ってきてくれるよなっ♪」

テンは外に出て、空に向かって叫んだ

「おぉ〜〜い!!小鳥ちゃんっ また遊びにき〜〜や〜〜!!」

そしたら 夕方の空がちょっと微笑んだ気がした。

テンの心が少し、スッキリした。

 

ちょっと経って、アホのあたるやラムちゃんが帰ってきた。

「テンちゃんただいまだっちゃ〜〜」

「ただいま〜ジャリテン!」

「あ・・・お、おかえり ラムちゃん。」

「あれ〜ぇ どうしたっちゃ テンちゃん? うちらすっごく楽しかったっちゃ♪ テンちゃん留守番ありがとね。」

「う〜ん なんでもないで〜」

「ジャリテン 何だ?これ。」

「え?」

あたるの手には大きな可愛い箱がある。

テンがそ〜っと箱を開けてみると 「あっ」 と驚いた。

そこにはキレイな鳥かごに入った一羽の小鳥がいた。

「あっ 小鳥の首にメッセージカードがついてるっちゃ。」

「ほんまか?ラムちゃん取って〜」

「おいで〜小鳥ちゃん。」

ぴぴぴ・・・ぴ〜っ ピルル♪♪

「うちが読んであげるっちゃ♪」

 

『 テンちゃんへ  

テンちゃん、また遊べなくてゴメンね。 あたしが遊ぼうとするとすぐ時間がなくなっちゃうの。

今度会ったら、絶対 絶対 かくれんぼしようね!! それと、この小鳥をあたしだと思って大切に飼ってね。

この子の名前は “ラヴ” テンちゃん、あたしね、テンちゃんが大好き! じゃあ また会おうね。

                                             小鳥より 』

 

「小鳥ちゃん・・・・・・・」

「ジャリテンよかったな〜〜 好きな人ができて・・・」

「アホ〜ッ わしは子供相手にせえへん主義やで!」

ぴー・・・。

「あ、あれ?ラヴが元気ないで ラムちゃんラヴどうかしたんか?」

「この子は小鳥ちゃんと心がつながってるっちゃ。むやみに傷つく事言っちゃダメだっちゃよ テンちゃん!」

「は〜い」


みんなが寝静まった頃・・・テンは起きて、ラヴの様子を見に行った。

「・・・・・・おぃ 小鳥ちゃんは元気か?」

ぴーーっ チクチク♪

「オレ 小鳥ちゃんに会いたいねん。 連れてきてくれへんか?」


ピピピ♪ ピルルル♪

「ほんまに?ええんか? お前の事忘れへんからな!」

ぴぃ〜〜っ ピピピピ♪

かちゃっ・・・バタバタバタ

「いってらっしゃ〜い 絶対に帰ってこいよーっ」


お前の事は絶対に忘れない・・・

オレは決して忘れない・・・

帰ってくるか、来ないか、分からない子鳥・・・

小鳥ちゃんはそれを意味してたのかもしれない・・・

絶対にまた帰ってきて遊ぼう・・・

 

・・・・・。

 

FIN




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