「その日世界は・・・・」作:終ちゃんさん これは、とある東京の何の変哲も無い高校の者たちの話をにした、日本全土をも動かした事件の話である・・・。 その事件は地上からはるか上、雲よりもさらに上にあり万有引力にさからって浮いている物体 地球では通称UFOと呼ばれている船にきた一本の電話からすべて始まった。 ツーツーツー・・・カチャッ ラム:「ハイ、ラムだっちゃ。」 鬼の宇宙人ラムはいつもどおりかかってきた電話をなんのためらいもなく取った・・・。 それからその密閉された空間でなにが起こったのかは誰一人として知る由も無かった。 (次の日) 舞台は今回の事件のおもな場となる友引高校に移り、そしてそのあるクラス 温泉:「あ〜面堂、三宅・・・・諸星・・?なんだ諸星は休みか。え〜それじゃラム・・・ん?ラムも休みか。」 その日、そのクラス、2年4組には主を失った無人の席が二つあった。 面堂:(二人そろって欠席とは・・・いったい?) 面堂が妙に思うのも無理は無かった。たしかに生徒が欠席するのはどこの学校でも同じである。 が、諸星あたるはよくサボる生徒だが、サボるときにはだいたいラム親衛隊の幹部なるメガネ、パーマ、カクガリ、チビなどと一緒にサボっていた。 それにラムが一人でサボるときもあるにはあるが、彼女は宇宙人、彼ら地球人には足を踏み入れることのできない複雑なことがあってのため であるため皆なんの疑問もいだかない・・・一部の生徒たちを除いては。 しかもそのようなときはあたるのほうはラムがいなくてガールハンドのチャンスだと進んで学校にくるのであった。 が、今日は違った。これら二人が一緒に欠席をしているのだ、なぜ欠席をしているかは連絡をしていないようであった。 面堂:(まあたまたまだろう。明日になればラムさんにあえる) 面堂はどこからかこみあげてくる胸騒ぎが少し気になり またラムの姿を拝むことのできない残念さにからまれたがよくあることであるためしかたがなく 呆然としているメガネを横目に授業を受けた。だがっ! (さらに次の日) 温泉:「ん?なんだ今日も二人とも欠席か。」 さすがに二日続けての欠席にはクラスの者たちはおかしいと思った。 しのぶ:「先生、それでなんで欠席してるんですか?」 温泉:「それが昨日電話してみたんだが二人して消えてしまったらしい。ご両親も知らなかった。 よくあることだとは言っておられたからわしもそれで納得したんだが。」 面堂:「そして二人は今日も来ていない。」 クラスはどよめいていた。それはそうである。なにかの間違いがあって昨日二人でサボっていたとしても二日連続である あの夫婦ということになっているが年中痴話げんかをしているあの二人が・・・。 面堂:「おいメガネ、どう思う?」 温泉:「ん?静かにせんか!」 面堂はラムに対して人一倍敏感であるメガネに声をかけたがラムに二日も会えない苦しみのため メガネはほぼ放心状態でまったく聞こえていないようだった。 それはそうだ、ラム親衛隊を結集するほどラムを好いているメガネにとってこんなにも長くラムにあえないことは 息ができないようなものであるのである。 面堂:「ち、しかたがない・・・パーマどう思う。」 面堂は仕方がなくそばにいたパーマに声をかけた。 パーマ:「俺からはなんとも・・・・ん?あれジャリテンじゃないか?」 パーマが指差す方向にはふらふらとかめのような遅さで飛んでいるテンがいた。 面堂:「おい、テン。」 テン:「なんや?」 温泉:「黙れ!!」 面堂:「おまえラムさんがどこで何をしてるか知らんか?」 しかし尋ねたところテンはいやそうな顔で拒否した。そして代わってしのぶが聞いたところ テン:「実はなラムちゃん二日前からおらんねん、UFOはあるんやけど・・・あたるのやつも一緒におらんようになってしまったし。」 面堂:「きさま、しっとるならさっさと教えんか!!」 温泉:「おまえら授業!!」 自分としのぶに対する態度の極端な違いにおこった面堂は大人気なくも愛刀をテンに突きつけ テンはテンで相変わらずばかにした表情で火を噴きながら面堂を挑発していた。 しのぶ:「それでテンちゃん、ラムからはなにも聞いてないの?」 しのぶの質問にテンはがらりと態度を変え、そしてふところから(おしめから)一枚の紙を取り出した。 テン:「そやそや忘れとった、ラムちゃんこんな紙残してどっか行ったねん。でもワイ難しくて読めんねん。」 しのぶ:「こ、これってもしかして書置き!・・・だったりして。」 しのぶはほんの冗談のつもりであったがその「書置き」という言葉で今まで放心状態にあったメガネが復活した。 面堂:「なんだ、きさま生きておったのか。」 メガネ:「ああ生きていたとも、今一度ラムさんの姿をみるまで俺は死なん!」 メガネはテンの持っていた紙を強引に奪いそれに目を通した。そしてメガネの顔はみるみる汗だくになっていった。 温泉:「シャラーップ!」 ・・・・・5分経過 長い間微動だにしなかったメガネが急になにかから醒めたように顔をあげ面堂のほうをにらんだ。 面堂:「ど、どうしたんだ?」 メガネのその仁王のような表情に面堂も相当すごいことが書いてあるのかと思った。 メガネ:「じ、字が」 面堂:「どうしたメガネ、字がどうかしたのか!」 メガネ:「字が・・・字が読めん。」 ちゅど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!! 温泉:「ちゅど〜ん」 あまりにも突拍子も無い答えにクラスは弾けとんだ。 面堂:「き、きさまそれでも高校生か!かしてみろ。」 面堂はいまだ表情のゆるがないメガネから紙を奪い取った、そして・・・ 面堂:「ん・・・こ、これは!!」 パーマ:「どうしたんだ面堂・・・ま、まさかお前まで読めないんじゃ。」 面堂:「ぶわっかも〜〜ん!こんな字が読めるわけないだろーが、えーー?」 パーマ:「眼に涙をいっぱい浮かべながら威張るな〜〜!!」 あのあほだが成績はトップの面堂でさえ読めないということで生徒はもうどうしようもないというかんじで沈黙していた。 しかし面堂はなにかにとりつかれたようにただ紙をもち、わなわなと震えていた。そこに寄ってきたテンがひと言 テン:「お前、それ逆さまやで。」 温泉:「き、きさまら・・・。」 ちゅど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!! さらにびっくりどっきりの答えでクラスは本日二度目で弾けとんだ 面堂:「な〜んだそうだったのか。はっはっはっは・・・。」 さわやか〜に答える面堂であったが突然声を裏返した。 面堂:「え〜いたとえ逆さまに読んでいるとしてもこのような字が読めるか!!」 そういうと面堂はもっている紙を机にたたきつけ、それを見た生徒はみな唖然とした そう、そこに書いてあったのはあきらかに地球の言葉ではなかったのだ! しのぶ:「これってラムの星の言葉じゃない、なんでテンちゃん読めないの?」 テン:「ワイには難しすぎて読めんねん。」 どうやら宇宙の文字にも日本語の漢字のようなものがあるらしい。 そこにいる者たちはどうすることもできないラム行方不明の最大の手がかりを目の前にしてただ呆然とするだけであった・・・。 温泉:「いいかげ・・・」(ばきい!!) しばらくしてようやくしのぶが口を開き沈黙という二文字に終止符を打った。 しのぶ:「ねえ、それ蘭さんなら読めるんじゃない?」 一同:「そ、そうだ!」 温泉:「・・・・・・・・・・・・・。」 一同は闇の中に光を見出したかのような希望の光を見た・・・・・が 花輪先生:「蘭くんなら今日は大事な用事だとかで休んでるよ。」 その言葉に一同はそのあまりにもむごい現実にあきれその場に立ち崩れた。 メガネ:「く、しかたがない。おいジャリテン、読めるところだけでも読め!!」 テンは言われるがままに読めるところを読んでいった。 テン:「え、えーと、・・・い・え・で・・・。」 メガネ:「ぬわにー、い・え・で、だ〜!?」 そのいえでという言葉にメガネはもういてもたってもいられないようすだった。 パーマ:「おい、おちつけよメガネまだ先があるぜ。」 テン:「そし・・・うちは・・・かけ・・・おち。」 面堂:(な、なんだとーかけおちだあ!?) 本当は「かけ」と「おち」は離れて書かれていたものだったが面堂はつなげて「かけおち」と勘違いしてしまった。 さらに テン:「え、え〜と・・・には・・る・・・さよなら。こんなもんや。」 面堂:(今の話からすると・・・)「こ、こうしてはおれん!」 面堂はいつものごとくふところから無線機を取り出した。 面堂:「面堂邸面堂邸こちら終太郎だ!諸星とラムさんがかえおちしたもよう、施設軍隊総出でなんとしても探し出しラムさんを保護するのだ! ・・・諸星?あんなあほはどうなってもいい!とにかくラムさんを保護しろ!・・・・なにい?黒メガネ軍団が社員旅行でいない? ぶわっかも〜ん!そんなもの許可した覚えはない!ただちにつれもどせ!」 あいかわらず面堂は二人がかけおちしたものとして捜索をするようであった。 一方 パーマ:「おい、面堂のやつなんか勘違いしてるぜメガネ・・・俺たちはどうすんだよ?・・・ん?どうしたんだメガネ?」 メガネは冬でもないのに震えていた メガネ:「き、聞いたか・・・さよならだと・・・するとこれは遺書!ま、まさかラムさん自殺を!?」 パーマ:「ま、まさか考えすぎだぜ。だいたいなんで自殺なんか?あたるの浮気にたえられなくなったなんてことはいまさらないだろうし たとえそうだとしてもそれなら星に帰るだろ。」 メガネ:「そうだ、そんなことでラムさんが自殺なんか・・・・・・・・ま、まさか・・・。」 パーマ:「ん?どした?」 メガネ:「も、もしやあたるの奴・・・いやがるラムさんをむりやり・・・そしてラムさんはその恥辱にたえられず家出・・・ しかしやはり心身ともに負った傷は深い、そして自殺を・・・ラ、ラームさーん!!おのれあたるのやつ!!」 メガネは自分のかってな想像に怒り、そしてラムさんをあわれにおもい大粒の涙をこぼした メガネ:「い、いかん、われわれもこうしてはおれん!」 そういうとメガネはかばんから一冊のノートを取り出した。 パーマ:「なんだこりゃ、ラム親衛隊隊員名簿?なんだ親衛隊って俺たちだけじゃなかったのか?」 メガネ:「そうだおまえとカクガリには知らせていなかったが俺とチビで北は北海道、南は沖縄、と日本すべてをまわり隊員を集めたのだ!」 チビ:「なにいってんだよメガネほとんど俺にやらせたくせにさ。」 いままで姿をみせなかったチビが急にでてきて涙ながらに反論した。 パーマ:「なんだチビいたのか?しかしなんでチビだけに?」 メガネ:「ふ、こいつは親衛隊の突撃隊長だからな。」 カクガリ:「ようするにパシリか・・・そういえばおまえちょくちょくいなくなってたよなそれも決まって数日間、もしかしてあれか?」 さらに姿をみせなかったカクガリがでてきて口をはさんだ。 メガネ:「そうだ。他の県に友達がいる場合はそいつにその県の隊長をまかせ、人数を増やすことができたがそれ以外はどうにもならん。 ということでチビにたのんだわけだ。」 パーマ:「ふ〜ん、チビも大変だなあ・・・・・あ、あん?」 パーマは何気なくその名簿の初めのページを開き、そこにかいてあるものに驚いた。 パーマ:「こ、この隊員ナンバー1のところ面堂終太郎って書いてあるぞ!?」 確かにその初めのページの最初には「面堂終太郎」と堂々と書いてあった。 メガネ:「ふ、いざというときにあやつの権力は役に立つからな。まああいつに隊員になれといっても無理であろうから ラムさんファンクラブと称してサインしてもらったのだ。それが今役に立つ!!聞こえるかあの音が!」 外からは面堂の軍隊が整列する音が響いてきて、さらに面堂の声が真昼間の友引町にこだましていた。 メガネ:「よし、パーマは俺と来い!チビとカクガリはこの名簿で各県の隊長に連絡 理由をはなし親衛隊総出でラムさんを捜すよう伝えるのだ、いいな。よし散れっ!」 そして4人は目にもとまらぬ速さでその場を跡にした。 教室に残った女子はあきれてものも言えず、授業はどうせ打ち切りだからと帰っていった。 面堂:「いいかきさまら草の根わけてもラ、なんだメガネ今大事なところなんだ。」 メガネはれいの名簿をとりだし面堂に見せた。 面堂:「なんだこれはラムさんのファンクラブだといっておまえが僕にサインさせたものじゃないか、これがどうかしたのか?」 メガネ:「ああ、これはいつかおまえにサインさせたものだが、よーく表紙をみろ。」 面堂:「なになにラム親衛隊隊員名簿帳!?ん、なんだこれはファンクラブじゃなかったのか!」 メガネ:「さきにあやまっておこう俺はあの時確かにファンクラブと偽ってサインさせた。 だがいまさらどうしようもあるまい?しかも隊員ナンバー1だぞ、何千、何万といる中のはじめだ。 それに俺たちはこれをだしにお前に服従を要求しているのではない、ただ対等の立場で協力を求めておるのだ。」 とはいうものの面堂には誰よりもプライドがあった、いくらナンバー1といえどもメガネたちの下であることには変わりないのだ すんなり要求を受け入れるわけがない。 面堂:「ことわる!貴様らなんぞに協力するいわれはない!たとえそのようなものがあろうとも。さっさと消えろ今は忙しいんだ!」 メガネ:「おちつけ面堂。・・・そうだ俺の大切なラムさんのポスターを1枚やろう、これでどうだ?」 面堂:「う・・・・5枚だ。」 メガネ:「3枚だ、これ以上はだせん。」 面堂:「しかたがないそれで手を打とう。」 天下の面堂財閥の御曹司がなぜ簡単に手に入れられるようなポスターで手をうったかにはわけがあった。 確かにラムの写真をとることは簡単であったが、たとえプロの写真家であってもラムを撮ることに関しては メガネのほうが一枚も二枚も上手であったからだ。メガネはラムの美しさ、生き生きとした姿を神業的に写真に収めることができたのだった。 その写真をくれるなんてことにはさすがの面堂も従わざるにはおけなかった。 面堂:「それでなにをすればいいんだ?」 メガネ:「ああ、そのまえに一ついっておくがラムさんはかけおちしたのではない、おまえの聞き違いだ。」 テン:「そや、「かけ」と「おち」は別々のもんや。」 普段は男と行動することをしないテンであったがラムを探すためであるからしかたがなく付いて来ていたのであった。 メガネ:「ということだ。それで俺の考えとしては(かくかくしかじか)。」 面堂:「なにーラムさんが諸星から受けた恥辱に耐えられず自殺だあ〜〜!?」 メガネはこれまた面堂とにたりよったりの自分の勝手な想像を面堂に話した、が面堂もすっかり本気にしてしまった。 メガネ:「ということでお前に協力を求めておるのだ。」 面堂:「それならもう協力をおしまん。で、いったいなんだ?」 メガネ:「うむ、お前一人で全部隊を指示するのは無理であろう。 そこでだ俺たちにいくらかの部隊をかしてくれんか?お前の行き届かぬ範囲の部隊を俺たちが指示する。 こうすればラムさんをより正確に、細かく捜せる。どうだ?」 面堂:「よし分かった。それじゃ僕はこの都市から離れたところの捜索の指揮を・・・。」 メガネ:「あいや、それは俺たちがする。全国に散らばる親衛隊員を使ってな。いまチビとカクガリに連絡をとらしているところだ。」 チビ:「メガネ、はあ、はあ。連絡し終わったよ。みんなすぐに捜すって。」 メガネ:「そうか、ごくろう。とまあこんなもんだ。おまえんとこの施設軍隊はすごいが、ラム親衛隊の団結力もなかなかだろう。」 面堂:「くやしいが認めよう。それで結局どうするのだ?」 メガネ:「隊員の人数が少ない県を俺たちがお前の軍隊を使って捜索するようにしよう。 だから面堂、俺、パーマ、カクガリ、チビ、それからジャリテンだな、この六つに分けてくれんか。」 面堂:「よし分かった。それじゃ・・・・」 ・・・・・・・・ サクラ:「おぬしら何をしておるのだ!」 作戦会議を開いていた面堂らにサクラさんが罵声を飛ばした。 面堂:「じ、実はですね・・・・」 面堂はこれまでのいきさつを詳しく説明した サクラ:「なるほどのう。しかしあやつらに限ってそんなことはないじゃろう。ま、とにかく近所に迷惑をかけるでないぞ。 わしは少々疲れておるのでもう帰る。」 一同:「さよーなら。」 サクラ:「それからくれぐれもいっておくが騒ぎを起こさぬようにな、せっかく叔父上がおらんのじゃ、ゆっくりさせてくれ。」 そういうとサクラさんはその場を後にした。もうすでに十分騒ぎは起こってしまっているが このようなことは日常茶飯事のためサクラさんにはこの程度では騒ぎとはいえなかった。 メガネ:「そういえばチェリーのやつ今日は現れんな。」 面堂:「確かにな。よし作戦会議はもういいだろう、これより捜索にかかる!」 一同:「おー!!」 その瞬間、日本全土は一気にその静けさを失い面堂家施設軍隊、ラム親衛隊の連合軍によって前代未聞の大捜索が始まった。 しかしその規模はあまりにも大きすぎた、軍隊が出動したため警察はそれを全力で止めようとしたがかなわずやむなく FBI、CIAなど他の国々に協力を要請。そのため面堂家施設軍隊は当初の目的とはかけはなれ その日本警察、FBI、CIAなどの連合軍と戦いを始めることになってしまった。 さらにラム親衛隊はその活動振りから捜索は順調かと思われたが大半が高校生でしかもかたまり行動していたため 学生運動と間違われこちらにも警察がいくことになった。 しかもしまいにはその集団に混じり本当に学生運動を始めるものたちまで出てきてしまいもうこちらもラム捜索どころではなくなってしまった。 さらにさらにこの騒ぎをいいことに各地で銀行強盗、放火、盗みなどの犯罪が起こってしまって本当にもうどうしようもなくなってしまった。 しかも監獄からは極悪犯たちが次々と脱走していった。 この不幸な騒ぎの連続で日本は第3次世界大戦でもしているのかというくらい荒れ果てていった・・・・・・・・・。 さてここは地球のお空のさらにはるかかなた、おそらく海王星あたりであろうか、一台の車のような宇宙船が飛んでいた。そこで ラム:「悪いっちゃねーダーリンわざわざつき合わせちゃって。」 あたる:「いまさらあやまっても遅いわ!なんでお前の親戚の葬式に俺がつきあわにゃならんのだ。」 そうなのだ、二人はただ葬式に出るためにいなくなっていただけであった。 ラム:「なにいってるっちゃダーリンうちの親戚ならダーリンの親戚も同然だっちゃ。うちらは夫婦だっちゃ!」 あたる:「どわーれが夫婦じゃ!まあでも弁天さまやおユキさんに会えたからいいか。 しかしラムなんでお前の宇宙船でなくこんな星間タクシーなんぞで往復しとんじゃ?」 ラム:「うちの宇宙船ちょっと故障しててワープができないっちゃ。」 あたる:「なるほど、ところでほんとにおふくろたちには連絡してきたんだろうな?」 ラム:「お母さまには直接いってないけどテンちゃんに手紙書いておいといたから大丈夫だっちゃ。」 あたる:「ほうかほうか。・・・ん?これテレビじゃないか。」 あたるは内蔵されていたテレビをつけたするとそこにはどこかしら見たことのある風景が写っていた。 あたる:「・・・・?ああ、これもしかして友引町じゃないか?しかしなんでこんなに・・・」 ラム:「荒れてるんだっちゃ?」 そこに写っていたものは友引町ではあったが二人の知らないところで起こったあの大騒ぎですっかり変わってしまった友引町であった。 そしてそこには一人の男が立っていた、おそらくアナウンサーであろう。 アナウンサー:「ご覧くださいこのありさまを!もはやここは長年われわれが住んできた友引町ではありません!家々は崩れ 草木はその美しさを失い、人々はもう絶望という言葉に飲み込まれております。しかしなぜこのようなことがおこったのでありましょうか? われわれはその答えをみいだす有力な人物を見つけることができました。 どうやらこのものはラム親衛隊最高幹部会議長と名乗るもののようです。では話を聞いてみましょう。」 あたる:「ラ、ラム親衛隊最高幹部会議長って・・・」 ラム:「あ、メガネさんだっちゃ!」 そこに現れた男はみずぼらしい姿をしていたが明らかにメガネであった。 アナウンサー:「それでは話を聞いてみましょう。なぜこのようなことになったのかあなたはなにか知って増すか?」 メガネ:「ラ〜ムさ〜ん!!」 アナウンサー:「え?も、もう一度お願いします。」 メガネ:「ラ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ムさーーーーーーーーーーーん!!!」 どうやらメガネはもうそれしか言えないようであった。 アナウンサー:「このな謎の人物のかたるラ〜ムサ〜ンとはいったいなんなのでしょうか?もしかすると暗号かも知れません。 ・・・・・・・たった今新しい情報が入りました。ん?なんと今回の事件にもなんとあの4丁目の諸星あたる君が関係しているようです。 するといまのラ〜ムサ〜ンとは鬼娘ラムちゃんのことなのでしょうか?いや、そうにちがいありません。 こ、こうしてはいられません、あの二人を捜さねば。テレビの前の皆さんもぜひご協力を!!それでは中継を終わります。」 こうしてさらに騒ぎは広がるのであった。 あたる:「・・・・・なんか大変なことになっとるみたいだな・・・・。」 ラム:「だ、だっちゃね・・・。」 あたる:「俺たち帰らないほうがいいんじゃないか?」 ラム:「うちもそう思うっちゃ。」 チェリー:「まったくじゃ。」 ちゅどーーーーーーーーん!! な、なんとラムとあたる二人だけしかいないはずのところにチェリーがわいて出た。 あたる:「チェリーきさままたしても脈絡なくでおって!なんでここにいる!」 チェリー:「いやなに不吉な予感がしたんでの非難してきたんじゃ。しかしやはりの〜・・・。」 あたる:「そんなことはどーでもいい!どうやってここに来たんだ!きさままさかテレポーテーションができるのでないだろうな!?」 チェリー:「いやなにおぬしらが地球から飛び立つときにこっそり中にはいったんじゃ。きずかなんだのか?ちゃんと葬式にも参加しておったぞ。」 あたる:「ま、まさかあの葬式の席でお経をあげたのお前か?」 チェリー:「そのと−りじゃ。ラムの両親にはあいさつしたんじゃが知らんのか?」 ラム:「うちそんなこと全然しらなかったっちゃ。 チェリー:「ふむ、まあよい。とにかくおぬしたちこのまま帰るわけにはいくまい。しばらく身を隠してはどうじゃ?」 チェリーに言われなくても二人の考えは決まっていた。 ラム:「運転手、Uターンだっちゃ。」 運転手:「あい分かりました。」 こうして二人とおまけのごみをのせ、タクシーははるか宇宙のかなたへと消えていくのであった。 その後二人は他の星で一緒に幸せに暮らしたようであるが、日本、あいや地球がどうなったかは誰も知らなかった。
<END>
温泉:「・・・はっ。・・・な、なんじゃこりゃ〜〜!!」
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