引き続き同窓会編である(引き続きすぎ?)。 えらく延ばした割にあんなオチで良いのかっ!?は禁句ですよ? 「えー、では次のプログラムに進みたいと思います、校長挨拶。」 無事に開会の儀を終えたあたるが例によって学ラン姿で言うと、人が良いで有名な校 長がステージへ上がって来た。相変わらず爽やかなヘアースタイルである。 「こんにちは、皆さん・・・・」 と話し始めたが元友引高校生徒一同関心が無いのか全く聞いていない。 「えー、では次は担任挨拶。」 恐ろしく早く終わった校長挨拶に続き次のプログラム、担任挨拶。全組担任代表の温 泉マークがさっそうと現れ(てしまっ)た。 「あー・・・久しぶり」 と昔と全く変わらない調子で喋り始めたがあからさまに聞きたくない、という態度を 取る友引高校卒業生一同。 「温泉も変わんねーな。」 「あいつ今年で幾つだ?」 などという会話が温泉の話しを聞かない代わりにさわさわと交わされていた。 「長らくお待たせ致しました。只今より思い出のアルバム写真のスライドショーを開 始させて頂きます。」 あたるがそう言うと会場からわあーっという大音声が返って来た。 「ではあちらのスクリーンに御注目下さい。」 スライドショー開始。 (カシャッ・・・カシャッ・・・カシャッ・・・) 単調なリズムで写真が次々とスクリーンに映し出される。 (カシャッ・・・カシャッ・・・カシャッ・・・カシャッ・・・) 写真がきれかわる度に小さな歓声をあげていた皆だが・・・ (カシャッ・・・どよっ・・・カシャッ・・・どよどよっ・・・カシャッ・・・) 次第にどよめきが入り交じってきて・・・・ 「・・・おい」 「一体どーゆー事だ?」 「全部・・・」 「女しか写ってねーじゃねーかっ!」 男子一同はモーレツに怒鳴った。 「・・・・ダーリンらしいっちゃ。」 「・・・こんな事するなんて考えもつかなかったわ。」 「・・・・おれ、写ってたぜ。」 どれが誰の発言かは説明無くとも見当がつくであろう。 あの後あたるは面堂・コースケを始めほぼ全男子からもみくちゃにされた。特に面堂 は刀を振り回すという名物(?)を披露してくれたお陰で会場を少しばかり変えてし まった。いやなに、全てのテーブルの数を2倍にしただけの事である(分かるか な?)。どうやら若き頃(?)の自分が映し出されなかったのが不愉快だったもよ う。しかしあたるには同情の「ど」の字もわいてこないもんだ。 「え・・えぇ〜、では気を取り直して次のプログラムへ・・・思い出の行事ビデオ公 開。」 と半死半生状態(大袈裟)で言い切ると何故かこそこそとステージの裏へ引っ込むあ たる。 「・・どうしたんだ、諸星のやつ?」 始めに見つけた竜之介が言った。 「さあ・・・」 首を傾げて言うラム。 「・・・何かあるわね。」 そうにらんだしのぶは2人をステージ裏へと引っ張った(本当に引っ張った)。 「・・・・いっ、いかん」 ステージ裏で縮こまってるあたるが呼吸を乱しながら呟いた。 「このまま逃亡するにも窓が無いから逃げられんではないか・・・」 と一応、窓はないかと辺りをきょろきょろして探しては見るがやはり無い。 「窓を探してるっちゃ?」 といきなり背後から声がしてあたるは飛び上がってしまった。 「ラ・・・ラ・・ラ、ラムッ!!」 「よお、諸星。おれもいるぜ。」 と竜之介が顔を覗かせるとしのぶも続いて 「あたしもいるわよ。」 と何故か笑顔。 「なっ、なっ、なっ、なっ、なっ、なっ、何でここにっ!?」 必要以上に驚くあたるを無視してしのぶは喋り出した。 「さてと・・・何でこんな所にいるの、あたるくん?ビデオは観ないの?」 「一緒に観るっちゃ!」 「あ・・・いや・・・おれはいい、何回も観たから。」 と何故かしどろもどろで答えるあたる。 「諸星、おめえ何か隠してるだろ?」 と竜之介がずばっと言うとあたるの顔が少し引き攣った。 「りゅ、竜ちゃん?何も隠してないってば。」 「ダーリン、隠さないで言うっちゃ。」 「だから何も隠してないと言っとろー・・・・・・・・がっ?」 途中あたるの言葉が途切れたのは会場からどよめきの声が聞こえてきたからである。 「おい、あのビデオ・・・」 「ああ・・・」 何人かが先ほど同様ひそひそと話している。 「・・・ど、どうしたんだ?会場が段々喧しくなってきたぜ??」 竜之介が言うとより一層会場は騒がしくなってき、そして・・・ 「諸星はどこだーっ!」 「探せ、探すんだっ!」 「くぉんのやろーっ!」 「たたっ殺してやる〜っ!」 「一度と言わず二度までもっ・・・・」 「ビデオも女しか映ってねーじゃねーかっ!!」 男子一同はもう尋常ではなかった。 「ダーリン、大丈夫け?」 ラムがあたるの見事に腫れ上がった顔にタオルをあてながら言った。あの後説明も出 来ないくらい恐ろしい事になり、体が動かせない状態だったが、辛うじて口がきける 程度にまで回復したのだ。 「・・・一応な。」 と弱々しく返答。 「でも、自業自得だぜ?」 この時竜之介・ラム・しのぶ・あたるの4人以外の皆はもう食事を済ませ雑談をして いた。予定ではビンゴ大会が含まれていたが予定外(?)の騒ぎが起きた為急きょ キャンセルとなったのだ。予定通り行われていたとしてもどうせ穏便にはいかなかっ ただろう、と竜之介は密かに思っていた。 「っもう、仕方ないわね。この状態じゃ閉会の儀出来ないでしょ?あたしと竜之介く んが出てあげるわ。」 「え?おれもか!?」 多少抵抗は有ったがしのぶの頼みとあれば。2人はステージへと上がった。 「本日は・・・」 しのぶが話し始めるのを竜之介は横目で見ていた。さすが優等生だけあって上手く話 している。 「・・・では最後は藤波竜之介くんに閉めてもらいましょう。」 いきなりしのぶがそう言い、慌てる竜之介。 いっ、いきなりかよおっ!? 「ああぁ〜・・ええぇ〜とおぉ、ほっ、ほんじつは誠に・・・楽しかった・・ぜ。」 精一杯の言葉だった。 言いながら心の中で竜之介は思っていた。 (にしても平和に・・・は終わってないけど、そこそこ平和に終わって良かったな あ。ちと騒ぎはあったけど想像してたよりかは大分マシだったぜ。) ・・・・・・・・だがっ!? 「竜之介さま〜っ!」 この叫び声で全ては打ち砕かれた。 「竜之介さま〜っ!!」 「なっ、渚が何でここにっ!!」 驚きのあまり裏声で言ってしまった竜之介。 「だって〜浜の相撲大会から帰ってきたら竜之介さまいないんだもの。気になって探 し回ったらこの近くで竜之介さまの匂いが・・・」 「おれの匂いっ!?」 渚は犬の親戚だったのかっ!? 「そうよ♪だからここが分かったの。それにしてもひどいじゃない、竜之介さま!こ んな面白そうな催しに誘ってくれないなんて〜!!」 渚が無茶な事を言い出した。 「誘ってくれないって・・・おめえ、これ同窓会だぜ?何で学校に関係ないやつをこ の同窓会に誘うんだよ?」 出来るだけ落ち着きながら言う竜之介。大分渚にも慣れてきたようである。 「何言ってるの、竜之介さま!許婚は夫婦も同然よ?妻がいく所には夫も同行し、夫 がいく所には妻も同行する。そうでしょ〜?」 この場合どっちが妻でどっちが夫だかが疑問だが敢えて聞かない事にしよう。渚の勝 手な考え方に竜之介は流石にピシッときてしまったようで、言ってしまう。 「何言ってやがるっ!勝手に夫婦とか決めんなよなっ!!」 この言葉がいけなかった・・・・・・ 「何よーっ!1人でカッカしてーっ!!怒りたいのはこっちの方よーっ!!!」 渚の暴走スイッチを押してしまったのである・・・・・ (・・・・・・どんがらがっしゃーんっ!!) 後は説明するまでも無い・・・敢えて説明させて頂けるのならば、結局会場だったM ホテルが地下ホテルではなくただの土に返った、というだけだ。 (何てこった・・・結局おれが来たせいで最悪の状態になっちまったって事か あ!?) 事が終わった後も竜之介はただ呆然とMホテル(地面)の上に突っ立っていた。 その時になって自分が学ランを着ていた事を思い出し、何故か情けなくなってきたの であった・・・。 つづく
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